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エリア特集2016-12-22

【連載】SingaLOCALife vol.24
外すと大きな落とし穴も! 今、人材育成が重要視される理由

仕事を展開していく上で外せないポイントの一つが、「人材」。即戦力になる人材を育てることは、企業にとって大きなプラスになると分かっていながら、難しさを実感している人も多いのではないでしょうか。今回は、サービス業などのグループ企業6社を率い、自らも人材育成コンサルを務めるAxis Human Management International Pte Ltdの子安裕樹代表に「人材育成のポイント」について聞きました。

 最終回は「人材育成する立場の皆さんへのエール」。東南アジアへ進出する企業は依然として多く、特にビジネスしやすいシンガポールを拠点として選ぶ会社も多いでしょう。「日本での成功体験をこちらでも…」と考えていたものの、ローカルスタッフを扱う大変さにうんざりしている方も少なくないのではないでしょうか。

 日本でのモデルをこちらでも実践しようとする際、まずぶつかるのが「人の問題」。シンガポーリアンは転職が基本、長く同じ仕事を続けるスタンスは持ち合わせていない人が多く、MCを使って公然と休むことも認められているので、大事な案件を任せていても(日本人感覚で、普通休まないだろうというタイミングで)突然休む場合もあります。
 「文化や価値観の違いだから仕方ない」と諦めてしまう方も多いのですが、その考えでは、実は惜しい人材を失ってしまうかもしれません。確かに、育ってきた環境や価値観などの根本は変えられないので、「無理なら諦める」となりがちなのですが、そうではなく、「少し調整してあげよう」位の気持ちで接してみましょう。
 例えば、当地では「転職イコールスキルアップ」と考えられがちですが、実際はそうではないケースも当然多々あるわけです。しかし、「昔から周りもみんなそうしているし、そういうものだろう」と刷り込まれている、ある意味、「思い込みや流行的な要素が一因」だったりもするのです。実際、同じ職場で長く働き、安定的なポジションで稼いでいる人も多々いますよね。
 こちらも、「どうせ、ローカルはそんなものだ」と思いこまず、まずは相手がどういう人間かをよく知ってみましょう。「変えよう」ではなく、「少し調整してあげよう」という気持ちで接すること。その上で、相手に一歩ずつ踏み込んでいく。そして、踏み込むには、そのためのロジックや取説が必要。それが、前回お伝えしたような、相手の行動特性をよく知ることなのです。
 語弊のある表現かもしれませんが、「人を育てる」ことは、ある意味で「ものづくり」と共通しているかもしれません。工程が「見える化」できているかどうかで効率は大きく変わってきます。結果が出なかったり、時間がかかるとイライラしたりしますが、効率よく進めば気分も良いですよね。
 人を育てる上で大事なポイントは複数ありますが、相手をよく知ること、そして、そのための手段を考えて実践することは、一見遠回りに思えても実は一番の近道です。今、人材育成をする立場の皆さん、楽しみながら、効率よく人を育てていきましょう。(秦野)
※子安裕樹(こやすゆうき)プロフィル 
1970年神奈川県生まれ。幼少でラグビーを始めラグビー精神を礎とする。2001年、整体・骨盤サロン「カラダファクトリー」1号店オープンと同時に、株式会社ファクトリージャパングループを設立。国内200店舗以上、海外数カ国、数十店舗。従業員2500人以上までに成長させる。
2015年、シンガポールに移住し「Axis Human Management International Pte Ltd」を設立。「ヒト」の「人材」から「人財」へ変革して行くよう目指すほか、海外進出サポート事業、スポーツ事業、幼児教育事業など幅広く手掛けている。
 

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