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【インタビュー】2008-08-11

「いつも、みんながハッピーになれるビジネスを考えています」
ウェイ・シャン・ユー博士

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「医学生として学んでいたときに、医療に付加価値をつけることによって、現在の医療状況をがらりと変えたいと思ったんです」と話すウェイ・シャン・ユー博士は、シンガポールを代表する医者であり、世界中で20以上の会社を経営するビジネスマンという顔も持つ。また、シンガポール初のポルノ雑誌創刊者として「Dr. Love(愛の博士)」の愛称でも知られるウェイ博士に、その多彩なビジネス展開の原点、事業内容、そして医者としての医療に対する考えについてうかがった。

-いろいろな事業を展開されていますが、いつからビジネスに目覚めたのでしょうか?

教室で授業を受けるのが苦手な子どもでしたが、起業家精神にはあふれていました。小さいころ、自宅の近くでチョコレートを売っている店があり、そこには他では見かけない珍しいチョコレートがありました。毎日食べたいけれどお金がない―ということで店主に「ビジネスしよう」と持ちかけてみました。学校でチョコレートをひと箱売ってきたら、チョコレートを3枚もらうというもの。学校の用務員さんに購入してもらえましたから、店主はもちろんうれしいし、主事さんも珍しいチョコレートが手に入ってうれしい。そして当の本人もチョコレートがもらえるからうれしいですよね。私はいつも、みんながハッピーになれるビジネスを考えていますので、このチョコレートの話は、私の初めてのビジネスということになるでしょうね。当時、私は6歳でした。

-ドクターの名が知れ渡るきっかけともなった、性教育の分野さらにポルノ雑誌創刊のいきさつについて教えて下さい。

2002年のオランダ滞在中に、オランダ政府から子どもたちの早い段階での性交渉教育について相談を持ちかけられました。そこで考えたのが携帯を使ったワイヤレスの性教育でした。携帯電話を使い、ティーンエージャーから携帯電話のテキストメッセージで、人には聞きにくい性に関する質問を送ってもらい、世界のドクターたちが回答するというもの。この性教育はシンガポールでも受け入れられ、ラジオでも放送しました。その後、シンガポール初のポルノ雑誌「Love Airways」を創刊することに。これは単なるポルノ雑誌ではなく、シンガポールの人々にセックスに関する正しい知識を持ってもらい、カップルによりよい関係を築いてもらうことを目的にした雑誌です。

-日本で携帯電話と医療を組み合わせた事業を始められたそうですが、それについて説明していただけますか。

携帯電話と医療を組み合わせた「ホルモナル・マッパー」という事業は、1990年代後半にアメリカで立ち上げ日本へ渡り、開発を進めていきました。携帯端末を使って女性のホルモン周期から、疲れやすい時期や肌のトラブルやむくみなどが起こりやすい時期を判断し、科学的な根拠に基づいたエクササイズをすることで効果的にダイエットできるプログラムを開発したんです。代謝がよくなる周期が分かれば、そこを狙ってエクササイズすることができる。そうすることで、何気なくエクササイズするよりも効率よくダイエットできるのです。NTTドコモのiモードを使い、このプログラムを実行しました。

子作りが難しいカップルは女性の健康状態と排卵日を知ることで、子作りを成功させることができるのです。日本人男性は仕事で忙しく、子作りの時間がとれないこともしばしば。仕事でストレスを感じていたり、お酒を飲みすぎた状態ではよい子どもは作れません。理想的な子どもを作るためには、よい環境での子作り(2人とも最高のエクスタシーを感じたときに一番いい子どもができるので)が必要となるんですよ。このアイデアはその後、シンガポールではテレビ番組となり高視聴率を記録しました。

現代社会では常に一緒にある携帯を、自身の健康管理ツールとしても使ってもらいたいと思います。いったん中断していたこの開発ですが、世界の携帯がこういった技術に対応できるだけの能力を持ち合わせてきたので、本格的にこのビジネスをスタートできる環境が整ってきたと思います。

-現在展開している世界初の「メディカルツアー」という事業について、お話を聞かせてください。

6月にサービスを開始した、医療と娯楽を組み合わせたものが「メディカルツアー」というものです。「メディカルツアー」というのは、自国の医療機関で満足な手術が受けられない、特別な手術を受けたい、または医療費を安く済ませたいときなどに海外の医療機関に手術を受けに行くことをさします。私たちのサービスは海外へ治療に行くだけではなく、ホテルやリゾート、レストランやショッピングセンターでメディカルツアー自体を楽しむことに目的があります。単に外国へ治療しに行くのでは気がめいってしまいそうですが、何か楽しみがあれば治療も苦ではなくなりますよね。

-「人を救う」ということについてどのようにお考えですか。

医師が薬を処方して、患者の回復を助けることもひとつでしょう。症状が回復すれば医師も患者さんも幸せだと思います。でも、それは根本から患者さんを「救う」ことにはならないと思うのです。患者さん自身に自分の症状や問題を把握してもらい、体調管理する方法を見つけてもらうというのが本当の意味での「救う」ことなのではないでしょうか。それには私たち医師には重大な責任があると思いますし、患者さんたちには自分自身のことをよく知ってもらう必要がありますね。

-最後に、ドクターにとって「医者」として大切なことは何でしょうか?

権力や金銭関係、世間体などに惑わされず、自分自身そして患者さんに忠実でいることだと思います。

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世界初、国境を越える「メディカルツアー」事業-星の企業が立ち上げ(シンガポール経済新聞)

ウェイ・シャン・ユー博士:1969年、シンガポール生まれ。オーストラリアのモナシュ大学卒業後、医師としてビジネスマンとして国外で働く。立ち上げた企業は20以上、医療・IT関連・メディア・リゾート地での医療プログラム「メディカル・リゾート」など分野は多岐に渡る。20086月に世界初となる「メディカルツアー」に特化したオンライン・ポータルサイトを立ち上げた。

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