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一碗の茶から平和を-裏千家前家元がシンガポール大学で講演
(2009年03月18日)
茶道裏千家の前(第15代)家元・鵬雲斎千玄室大宗匠(ほううんさい せんげんしつ だいそうしょう)が3月13日、シンガポール国立大学(NUS)で「茶の心 - 一碗(いちわん)からピースフルネスを」と題する講演を行った。講演会は、今年末に正式オープン予定の「ジャパン・クリエイティブ・センター」のプレイベントで、在シンガポール日本国大使館、NUS語学教育研究センター日本語プログラム、茶道裏千家淡交会シンガポール協会が共催する。
講演は英語の通訳を逐一交えて行なわれ、戦国の乱世の中で千利休が確立し現在まで受け継がれてきた茶道の精神と、茶道を生み出した日本の風土や文化的な背景などをわかりやすく説明したほか、茶道の持つさまざまな作法の意味を茶室での実演も交えて解説。自分の心を律するけいこを重ねる意義を大リーグのイチロー選手のトレーニングに例えるなど、時折流ちょうな英語とユーモアも交えた親しみやすい語り口で終始聴衆を魅了した。
会場となったNUSキャンパス内にある140人収容の講義室のステージには、畳と床の間をしつらえた茶室も設置。開場前から整理券を手にした学生や在星邦人を中心に定員を上回る聴衆が詰めかけ、日本の伝統文化への関心の高さをうかがわせた。
千大宗匠は戦後間もない1950(昭和25)年より、茶道の基本である「道・学・実」を実践するために、世界62カ国を延べ300回以上にわたり歴訪。茶道文化の浸透と発展に尽力し、2005年からは国連親善大使として世界平和の実現に向けた活動を推進している。
千大宗匠は「平和の大切さを提唱して千利休が500年前に確立した茶道の精神は、争いの絶えない現在の世界を平和に導くことにも通じる。一杯のお茶をすすめ合い、互いに手を取り合う優しい心が平和へとつながる。堅苦しいと敬遠せずに、まずは気楽にお茶をいただくことから始めてほしい」と語りかけ、外国人留学生のための茶道研修コース「みどり会」の奨学金制度なども紹介して講演を締めくくった。
裏千家UBC新渡戸記念庭園で「茶会」-裏千家バンクーバー同好会(バンクーバー経済新聞)
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