上級者対象目安:国より小さな単位でワイン産地名が挙げられる人
ロマネコンティは世界で最も高価なワインとして知られていますが、それは呼称であると同時に産地を示すブランドでもあります。ロマネコンティはブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイという地区のヴォーヌ・ロマネという村のロマネコンティという区画の畑で栽培されたブドウのワインです。ブドウを栽培するための要素(テロワール)が良く、グラン・クリュ(※畑の格付けランク)として指定されています。その広さわずか1.8ヘクタール。この区画で栽培されたブドウのワインは世界の最高峰と称され、1本150万円以上で流通しています。
テロワールとは、その土地において植物が育つ要素を一言でまとめた言葉で、土壌の種類、気候、日射量、寒暖の差、降雨量、湿度、霧、風通し、標高、地面の斜度などさまざまな要素が関連しています。ロマネコンティはその条件が整った「奇跡のテロワール」と呼ばれています。
グラン・クリュはブルゴーニュ地方における畑の格付けです。グラン・クリュを頂点とし、その下にプルミエ・クリュ、そして村名AOCが続くピラミッドが存在しています。
テロワールやグラン・クリュなど専門用語を覚えると同時に、ワインの感想を求められたときの一言も知っておくと便利でしょう。
赤ワイン 複雑味がある 「much complexity」
土を思わせるような香り「earthy」
木の皮の香りやワイルドミートな香り「meety」
白ワイン よいバランスのものに「good balance」「intensity」など
パーティーで使える一言:「ロマネコンティ飲んだことある?」
Have you ever tried Romanée-conti?
3回にわたってワイン講座をお届けしました。ワインの知識をつけることで、シンガポールでのビジネスシーンに役立てていただけるとうれしいです。次回は「食」をテーマにお届けします。(菊地)
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川合大介
Les Amisにてシェフソムリエ、Lewin TerraceでGMとして勤務。昨年11月ワイン&ウイスキーバー「La Terre」をオープン。2013年WGS、Sommelier of the Year等多数の受賞歴を持つ。