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エリア特集2016-11-24

【連載】SingaLOCALife vol.19
シンガポールの教育システム ノーベル賞を受賞する日(前編)

 先月ノーベル賞受賞に沸いた日本。受賞した大隈良典教授は日本で23人目のノーベル賞受賞となりました。日本はアジアで最も多くノーベル賞を受賞している国。一方シンガポールは0人。「Times Higher Education(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)」が6月に発表したランキングではNUSがアジアトップ、NTUが2位にランクイン。東京大学より優秀な大学として認知されつつありますが、ノーベル賞では日本に大きく溝を空けられています。シンガポールでローカルの小学生を対象にした日系算数塾「サカモト式」を展開する若林憲司さんに、シンガポールの教育システムについて聞きました。

 

 「この教育システムのままでは、シンガポールからノーベル賞が出るのは難しいのではないでしょうか。特に理系分野において」———東南アジアを中心に約1万人の受講生を持つ「サカモト式」はシンガポールで20年以上、ローカル小学生に文章題を中心とした算数を指導してきました。MOEに認可を受け、シンガポールのシラバスに沿ってPSLEにも照準を合わせたローカル塾です。

 シンガポール国家予算の4分の1は国防費に充てられています。そして、もう4分の1は教育費です。高額な武器の購入と同じだけの金額が教育に費やされています。シンガポール人の教育熱は高く、「人生の分かれ道」といわれるPSLE(小学校6年生に受ける全国統一テスト)で高評価を得るために必死です。D評価以下は留年。小学校6年生をもう一年繰り返すことになります。これだけお金と時間をかけているにもかかわらず、ノーベル賞が出ていないわけです。

 PSLEは日本の中学校受験とは異なり、学校で習った内容を中心に構成されています。日本の難関中学校の試験問題と比べると、とてもやさしいものです。シラバスに沿って順序よく理解していけば、AもしくはAスター(最高評価)はそれほど難しくないと若林さんは解説します。しかし、Aスターを取ったとしても、ノーベル賞にはしばらく時間がかかりそうだと考えられます。(後編へ続く)

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