シンガポールに旭川ラーメン「梅光軒」-初の海外進出

ショップハウス一階の「梅光軒」入り口。日本のラーメン店そのままの雰囲気。

ショップハウス一階の「梅光軒」入り口。日本のラーメン店そのままの雰囲気。

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 第1回旭川ラーメン大賞(1993年)最優秀賞受賞を受賞したラーメン店「梅光軒」(本店=北海道旭川市)は5月24日、金融街ラッフルズ・プレースに出店(7 North Canal Road TEL 6534-3808)し、初の海外進出を果たした。

 店舗面積は58平方メートルで、全34席。オープンスペースも設ける。店内は、日本のラーメン店そのままの雰囲気があるデザインで、壁面には旭川市の観光振興ポスターや本店の開業時の店舗外観とオーナーが一緒のモノクロ写真が大きく飾られている。

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 梅光軒は1969年(昭和44年)創業で、今年で38年を迎える旭川ラーメンの老舗店。現在日本国内で10店舗(旭川=7店、札幌=1店、奈良=1店、名古屋=1店)を展開している。同店のスープは豚骨ベースで鶏ガラや昆布、煮干し等の魚介系さらに野菜の甘味を加えていて、旭川ラーメンの特徴である中細のちぢれ麺を組み合わせている。

 「海外への進出は10年ほど前から視野に入れていたが、今回新天地を選定する上で大きな基準となったのは、北海道の店舗を訪れる外国からの観光客」と井上雅之社長。「外国人の来店客のうち、ほとんどが台湾や中国、シンガポールなどのアジア圏の人々。アジアの国々では日本のラーメンに対する認知度も高く、ラーメン文化圏として成功する可能性が高いと判断した」と話している。さらにシンガポールは食材輸送の面で最も優れている国なので海外初進出の地と決めたという。

 「海外店でも日本の味をそのままに」をコンセプトとしているため、週に2回神戸から、メンマなど食材のほとんどを発送しているという。なかでも北海道の自社工場で作られる麺の輸送には特に気を使い、フリーズドライ製法で麺のモチモチ感を損なわぬようにし、解凍の際は一旦-3℃まで解凍した上で、さらに時間をかけて生麺の状態に戻すなど独自の手法をとっているのが特徴。

 チャーシューについては、オーストラリア産の豚肉を仕入れ、当地の加工場で作っているという。「当初はこちらにチャーシューの加工技術がなかったので、チャーシュー作りに必要なネットを日本から持ち込み、自ら工場に出向いて作り方を指導した」と苦労を語る井上社長。

 醤油ラーメン(11シンガポールドル)、塩ラーメン(11ドル)、味噌ラーメン(11.50ドル)など。シンガポールの飲食店では通常10%のサービスチャージがかかるが、「日本では心のこもった接客は当然で無料」との考えから、サービスチャージは無料。

 元に日本のおもてなし文化も伝えたいという思いから、日本人スタッフ2人が常駐している。現店長の小松巨語さんは10年以上のキャリアがあり、札幌店の店長を務めていた。「当店のラーメンが北海道観光の振興に役立つことを期待したい。また、シンガポール店でしか食べられないメニューも開発して、日本からの観光客が来店してもらえるようにするのも面白い」(小松さん)と、ラーメンが北海道とシンガポールの交流のきっかけになることにも期待を寄せる。先々、同店2階に自家製麺所と客席の増設も視野に入れているという。

 営業時間は11~15時、17~22時。

梅光軒

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