霊魂を楽しませる年中行事「歌台」-映画ヒットで人気を後押し

「歌台(ゲータイ)」のステージ上で劇中歌を歌うリュウ・リンリンさん。

「歌台(ゲータイ)」のステージ上で劇中歌を歌うリュウ・リンリンさん。

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 旋音娯楽興行(4C Kovan Road)は9月1日、ペンジュル・クローズ工業地区駐車場で歌台(ゲータイ)イベント「旋音巨星歌謡秀」を開催した。同イベントの開催は今年で5回目。

 歌台とは、中国歴の7月の「ゴースト・フェスティバル」の時期に死者の魂のために行われるステージパフォーマンス。当地では本来の厳かな雰囲気から変化し、年々派手さを増してきている。

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 同イベントでは11時~23時の12時間にわたって31人の歌手が入れ替わり登場し、福建語や北京語の歌謡曲を披露した。長時間にわたる公演時間から、「馬拉松歌台秀(マラソンゲータイショー)」とも呼ばれている。観客数は「日中500人ほどだったが、日が暮れてから観客は増え、最大で2,500人ほどに上った」(同社)という。

 国内の主要映画館では8月9日より、「歌台」をテーマにしたシンガポール映画「881(パパイヤ)」が公開されており、3週目で国内週間興行成績1位となるヒットを記録するなど、歌台人気が高まっている。

 同映画出演のリュウ・リンリンさんも同イベントに登場。劇中歌を披露した。ステージ上でリュウさんは「映画のヒットで歌台、そして我々出演者も知られるようになり皆さんに感謝している。DVDも購入してほしい」と話し、観客の笑いを誘った。

 今回の公演について、同社のピーター・ロー社長は「例年より多くの観客が集まった。関連映画の公開や、ゴー・チョクトン上級相が『歌台はシンガポールの誇るストリートカルチャーだ』と発言したこともあり、一時的なブームで終わることはないだろう」と話している。

 各地で行われる歌台を渡り歩くの熱狂的ファン「歌迷(ゲーミー)」も同イベントに出現し、お目当てのパフォーマーのスケジュール情報を交換している姿も見られた。自ら「歌迷」の一員であることを自称するある日本人会社員は「歌台はシンガポール唯一の大衆娯楽。吉本新喜劇と夏祭りを合わせたようなもの。普段はあまり聞くことのない福建語や広東語でパフォーマンスが繰り広げられるのが魅力」と話している。

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