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中田英寿さんの慈善試合に満員の観客-「来年もシンガポールで開きたい」

62分にゴールを決めた中田英寿さん(写真中央)

62分にゴールを決めた中田英寿さん(写真中央)

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 元サッカー日本代表の中田英寿さんは4月2日、アルビレックス新潟シンガポール、シンガポール・サッカー協会と共同で東日本大震災の復興支援を目的としたチャリティー・マッチ「S League Cares, TAKE ACTION ! With Albirex Niigata Singapore」をジャランベサル・スタジアム(100 Tyrwhitt Road)で開催した。

 中田さんは、同じく日本代表経験を持つ澤登正朗さん、前園真聖さん、北澤豪さんとともにアルビレックス新潟Sと合同チームを作り、シンガポールのプロサッカーリーグ「Sリーグ」の選抜チームと対戦。日本チームには、Sリーグで活躍する川辺隆弥選手(タンジョンパガー・ユナイテッド所属)、秋吉泰祐選手(シンガポール・アームド・フォーセズ所属)、新井健二選手(ホーム・ユナイテッド所属)らも参加した。

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 試合前には震災の犠牲者へ1分間の黙とうがささげられ、会場が静寂に包まれた。オレンジと青のアルビレックス・カラーのユニホームに身を包んだ日本チームの選手たちは、10分に乾達朗選手が決めたゴールを皮切りに次々とゴールを決め、前半を3-1で折り返した。

 試合当日にシンガポール入りして前半45分間に出場した北澤さんは「東北の人たちのために自分にも何かできることがあればと考え、急ではあったが今回の参加を決めた。これだけ多くの人が集まってくれたのはスポーツの力でもあり、人を支え合う気持ちの表れ」と話し、今回の試合の成果に手応えを感じた様子だった。

 中田さんは後半から出場し、最初のプレーから前線へ鋭いスルーパスを繰り出して会場を沸かせるなど、現役時代をほうふつとさせるプレーを次々と披露。62分には自らゴールも奪い、スタンドを埋めた約6,000人の観客の熱い視線をくぎ付けにした。アルビレックス新潟Sの若手選手にパスへ反応するタイミングの指示を何度も出すなど、チャリティー・マッチにもかかわらず真剣に取り組む姿が見られた。

 試合終盤には、3月31日のチャリティー・オークションで試合に5分間参加する権利を落札した会社経営者の森幹雄さんや、当地の児童養護施設から招待された14歳のディーン・マーティン君も出場。マーティン君はPKなどで2得点を挙げ、会場から温かい拍手を浴びた。試合は日本チームが7-2で勝利した。

 試合後のインタビューで、中田さんは「どれだけの金額を集めたかということではなく、それ以上に多くの人が心配し、支援しているという事実を届けることが大事。スタジアムの雰囲気も素晴らしかったし、たくさんの観客が集まってくれたことに意味がある。シンガポールの人たちが日本のために行動し貢献してくれていることは、被災地の方々にも届くはず」と話し、チャリティー・マッチの意義を強調した。今後も世界各地でチャリティー活動を続けていく意向を示した後、「シンガポール・サッカー協会と来年も試合を開催しようという話をしている」と明かすと、会場からは大きな歓声が上がった。

 同試合とチャリティー・オークションの収益は、シンガポール赤十字社を通じて義援金として被災地に寄付される。

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