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シンガポールで知的書評合戦 チャンプ本は宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」

シンガポールで知的書評合戦 チャンプ本は宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」

チャンプ本「グスコーブドリの伝記」を手に笑顔の広瀬礼仁さん

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 シンガポールの紀伊国屋書店リャンコート店(#03-50 177 River Valley Road, 179030)で6月17日、「第10回ビブリオバトル」が開催された。

「ビブリオ」は書物という意味で、同バトルイベントは「人を通して本を知る.、本を通して人を知る」をキャッチコピーに、ゲーム感覚を取り入れた知的書評合戦。日本各地やシンガポールでも行われ、同店では2015年10月からスタートし、今回で10回目。

 ルールは、発表者が「テーマに関係のあるお気に入りの本」を持ち寄り、5分間でプレゼンテーションし、自分の言葉で持参した本の面白さを伝える。他の発表者や観客から質問を受け、本の内容について理解を深めた後、最後に会場にいる発表者や観客に「どの本を一番読んでみたくなったか」多数決を取り、「チャンプ本」を決定する。

 今回のテーマは、夏休み前ということで、子どもにも薦めたい「ファンタジー」。4人の発表者が紹介した。

 マスコミ勤務の男性は岡田斗司夫さんの「世界征服は可能か」を持参。「ファンタジーの世界では、主役は正義の味方が多いが、悪がいるからこそ正義が際立つ。そんな悪がよく企てるのは世界征服だが、もし実際に試みる場合、どのようにしたら実現可能か?ということを、ビジョン、人材(確保からマネジメントまで)など、さまざまな観点から真面目に検証している。ファンタジーを違う側面から捉えたユニークな作品」と話した。

 そのほか、上橋菜穂子さんの「蒼路の旅人」、荒木飛呂彦さんの「ジョジョの奇妙な冒険」などが発表された。

 優勝者は、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」を持参した飲食マネジャーの広瀬礼仁さん。

「多彩な才能を持つ賢治の作品の中で、化学SF小説に分類される良作。火山の噴火により起こった冷害を主人公が解決しようと奮闘する様子を描いているが、至る所に、科学的発想が詰め込まれている。鉱物もたくさん登場するので、作品全体がキラキラしたイメージなのに加え、発想力や知識がずばぬけていて、僕から言わせれば、彼の目から見た世界がファンタジーそのもの。子どもも大人も楽しめる」と語った。

短編集「風の又三郎」に収録されている作品のため、手書きのタイトルとイラスト入りの紙を用意して熱弁を振るい、優勝を獲得した。

 次回は、8月に開催予定。

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